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2014年5月 |
2014.5.31(土)愛知県 豊川市
●ミズイロオナガシジミの羽化
Nikon 1 V1 VR105mm SB-N5+SB-700(スレーブ)
早起きして近くの里山へ向かいました。
目当てはミズイロオナガシジミ。アカシジミやウラナミアカシジミも羽化している頃ですが、それらはこのフィールドで昨年見られませんでした。この3種の中ではミズイロオナガシジミが、開発が進んだ地域でも最後まで見られるような気がしますが、どうなのでしょうか?
それはともかく、長年の課題はゼフィルスの羽化の様子をとらえることですが、白状すると、肝心の羽化が行われる時間がよく分かりません。写真家・栗田貞多男さんの写真集「ゼフィルスの森」に載っているアカシジミの羽化の写真には、撮影時刻が午後3時過ぎと書かれていたので、同じように夕方活動するミズイロオナガシジミの場合がどうなのか疑問だったのです。ちなみに、同じく夕方活動するサツマニシキ(ガ)の場合は、昼過ぎに羽化しているのを何度か見た事があります。
しかし、羽化の様子どころか普通に静止している個体もなかなか見つからず、これは時期を逃したかなと思い始めました。道路脇のササにコジャノメの卵でもついていないかなと思って探そうとしたら、近くに羽化したてのミズイロオナガシジミがぶら下がっていて驚きました(ワァオ!と叫んでしまいました)。
見つけた時は翅がヨレヨレでしたが、次第に伸びて来て、1時間弱で処女飛行に飛び立ちました。すぐ近くのササに静止しましたが、私が帰るまでその姿勢で動きませんでした。
翅を伸ばしていた場所を確認すると、一番近くの食樹(コナラ)から7,8mありました。今まで木の根元ばかり気にしていたのですが、改めることにします。
もう少し早く(翅を伸ばし始めるところから)見つけたかったですが、ようやく念願がかないました。しかし結局、今日見つけたゼフィルスはこれ1頭のみ。あとはヒオドシチョウやサトキマダラヒカゲが目についたくらいでしたが、それでも私は満足です。
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2014.5.25(日)愛知県 豊橋市
●ウラゴマダラシジミの産卵
Nikon 1 V1 VR105mm SB-N5+SB-700(スレーブ)
これまでウラゴマダラシジミの撮影は午前中が中心でしたが、今日は交尾や産卵の様子を撮りたいと思い、昼から出かけました。
天候が曇りがちなためか、ポイントに着いた13時前には既に、多数のオスが探索飛翔中でした。メスに求愛する様子も見られましたが、交尾は見られず。細い枝や幹に産卵するメスもいました(上の写真)。産卵は13時半ごろに始まり、1時間ほどの間に数か所に分けて行われました。
例によって三脚に設置したフラッシュをスレーブさせましたが、メスを脅かすといけないと思い遠目に設置したので、簡単に光量を変える事が出来ず、カメラ側でISO感度とF値を振り撮影しました。こういう時は光量を遠隔操作できるD300sを持ってくるべきだったと思いました。できれば、Nikon
1シリーズで、そういう機種が出て来ないかと思っているところです。
満開となったイボタの花ではウラゴマダラシジミの他、羽化したての色鮮やかなテングチョウやらモンキアゲハなどが吸蜜していました。また、日が傾くころ、梢を飛ぶアカシジミが見られました。・・・次の週末はミズイロオナガシジミを狙いたいなあ。
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2014.5.17(土)愛知県 豊橋市
●恐ろしくも美しく
Nikon 1 V2 DX40mm SB-N5+SB-700(スレーブ)
そろそろウラゴマダラシジミが羽化する頃だと思い、先週の蛹を見に行きました。
かなり期待して行ったのですが、フライングでした・・・。羽化間近と思っていた蛹は黒く変色しており、私の見立て違いでした OTL。他の蛹もまだ羽化の気配なし。ただし、数は増えたようです。
イボタガの幼虫は、まだ終齢(5齢)になった個体は居ませんでした。一方、アカガシの幼木ではムラサキシジミの巣と幼虫、クヌギの葉裏ではウスタビガの幼虫が見つかりました。
しかし何と言っても今日一番の収穫は、イボタの枝で見つけた、恐らくヨトウガの1種と思われる幼虫(後にオオシマカラスヨトウと同定)です!(上の写真)。
背中から突き出ているのは寄生蜂(蝿?)の幼虫と蛹です。彼らは蛾の幼虫に寄生し、それが終齢となる頃に体を食い破り、そのままぶら下がって蛹になるのです。(参考までに紹介すると、2年前の6月の日記に、別種の寄生蜂に寄生されたウスタビガの写真があります。)
驚くことに、この状態でもガの幼虫は生きているのでした。(◎o◎)!
見つけた時は寄生蜂は15匹が外に出ていましたが、次々と出て来て昼前には29匹になりました。見ていると糸を吐きながら体をくねらせて、ガの幼虫の背中に白い房のような繭を形成しました。
その姿は恐ろしくも美しく、まるでイボタの蕾のようでした。
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2014.5.10(土)愛知県 豊橋市
●ウラゴマダラシジミの幼虫と蛹
@ウラゴマダラシジミ幼虫
Nikon 1 V2 DX40mm SB-N5+SB-700(スレーブ)
Aウラゴマダラシジミ蛹
Nikon 1 V1 DX40mm SB-N5+SB-700(スレーブ)
この季節の個人的な撮影目標としては、黒色系のアゲハ類、イボタガやエゾヨツメの特異な形状をした幼虫などが思いつきますが、今日は後者を狙いに行く事にしました。彼らは終齢幼虫になると、特徴である肉角が無くなってしまい面白くないので、その前の時期に狙いたいわけです。
三脚を運びたいので車を利用。(三脚を持ち運ぶバッグを探しているのですが・・・)
数年前にイボタガ幼虫が多く見られた付近を探すと、若齢〜中齢の幼虫が沢山見つかりました。う〜ん、予想通りに事が運ぶと気分が良いです。
そう言えばここでウラゴマダラシジミを見つけた事があった、と思って探してみると、蛹が次々と見つかりました。なぜか2つ並んで見つかる事が多かったです。そういう生態なんでしょうか?。なかには前蛹の状態のものや、蛹化に失敗して黒く変色して死んでいるものも居ました。うっすらと翅の模様が見えているのもいたので、間もなく成虫が見られると思います。
写真@は今日唯一見つかった終齢幼虫。写真Aが蛹です。どちらも右下が頭。いずれもアリがまとわりついているのが面白いですが、彼らはウラゴマダラシジミを襲っているのではなく、蜜腺から蜜を出してくれと言っているのでしょう。(出さないと思いますが)
以前から気になっていた、レンズを絞った時の回折現象についてNikon 1 V1とV2で撮り比べてみましたが、思っていたほど大きな差が無いようでした。もう少し検討が必要・・・。余談ながら、V2はこういう撮影では内蔵フラッシュの高さが足りず、外付けフラッシュを使った方が手っ取り早いです。基準感度が160というのも使いにくいなあ。(ーー゛)
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2014.5.02(金)愛知県 新城市
●ウスバアゲハ黒化型
Nikon 1 V1 10-100mm SB-N5
今日はお休みをいただき、先週に引き続きウスバアゲハを撮りに出かけました。今回の狙いは、先週取(撮)り逃がした黒化型とホソバシャクナゲの組み合わせです。
平日なので当然ですが、早朝の電車は高校生で満員でした。
最寄駅からバスに乗り換え、渓流沿いのフィールドへ。日当たりの良いホソバシャクナゲでは、既にウスバアゲハが来ていました。新鮮なトラフシジミの他、ヨレヨレのコツバメや越冬空けのウラギンシジミまでやって来ました。
昨年まで日陰になっていたツツジやシャクナゲがあったのですが、今年は近くの木の枝が刈り取られたらしく、日当たりが良くなっており、そこに多数の個体が来ていました。注意して見ると、黒化の度合いが大きいメスも何頭か混じっていました(上の写真)。ちなみに、黒い部分は麟紛が剥げている訳では無く、黒い麟紛が乗っています。
どの程度からを黒化型と呼んでよいものやら分かりませんが、これまでオスの黒い奴は見た事がありません。大ざっぱに言って、メスは10〜20頭に1頭くらいが「他よりも明らかに黒い」と言えそうです。他の地域ではどうなのでしょうか?。
バスの時間ぎりぎりまで粘って撮影し、最後は文字通りバスと競争になりました(笑)が、無事間に合いました。・・・そう言えば、昔「電車と競争」というのがあったなあ・・・(遠い目つき)。
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