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2015年6月 
2015.6.28(日)長野県
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●ホシミスジの飛翔
 
 写真@:車窓風景  Nikon 1 V2 10mm
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名古屋経由で「特急しなの」に乗り、長野県へ。
やや時期を外しているようですが、まだ見ぬゼフィルスを求めて遠征に出ました。
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ところが、ローカル駅で下車し歩くこと2時間・・・。目をつけていたポイントに向かったのですが、目的のゼフィルスはおろか、ほとんど蝶の姿を見かけません。これはいかんと思い方向転換し、駅の反対側へ迂回したところ、シモツケの周りでホシミスジを見つけました。
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 写真A:日光浴するホシミスジ Nikon 1 V3 70-300mm
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ホシミスジはそれほど大型ではありませんが、コミスジに見慣れていると、ずい分大きく思えます。(うちの近所では見かけない種類なので)
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 写真B:ホシミスジの飛翔(その1)  Nikon 1 V3 70-300mm
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 写真C:ホシミスジの飛翔(その2)  Nikon 1 V3 70-300mm
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渓流沿いに栗の花が咲いていたのでチェックしてみると、吸蜜している個体や地面で吸水している姿が見られました。せっかくなので飛翔写真にも挑戦です。結局、本種が今日一番多く見かけた蝶となりました。
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後悔したのは、いつか見てみたいと思っていた昼行性のトラガ。「・・・あれ、トラガだったよね・・・。」と一人でつぶやきました。2回も目撃したのに、撮り逃がしてしまいました。
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当初の目的からは逸れましたが、それなりに楽しんだ1日でした。
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2015.6.20(土)愛知県 豊橋市 葦毛湿原
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●再び葦毛湿原へ
 
 写真@:ヒメヒカゲ Nikon 1 V3 70-300mm
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空模様がちょっと怪しいのですが、先週に引き続き、バスを乗り継いで葦毛湿原を訪れました。
ヒメヒカゲはかなり汚損した個体が目立ちましたが、まだ羽化直後の様な新鮮な個体も複数見られました(写真@)。先日、地元の中日新聞で紹介されたこともあり、ヒメヒカゲ目当ての人達も多かったです。どこにいるか、何人かに教えてあげましたが、異口同音におっしゃるのは「こんなに小さいと思わなかった」という事でした。私も新聞を見ましたが、そう言えば大きさを明記してなかったようです。
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先週もお会いした豊橋市のMさんと再会。私が今シーズンはウラナミアカシジミを見ていないと言うと、「さっき居ましたよ。」という事で案内して頂きました。
・・・が、その個体はあっさり飛んで行ってしまい、せっかく案内して頂いたのに何だか申し訳ない事になりました。(Mさん、ありがとうございました。)
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 写真A:ヒメヒカゲの求愛 Nikon 1 V3 70-300mm
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天候が少し好転すると、すぐさまヒメヒカゲが飛びまわるようになりました。写真Aは休息中のメスの元にオスが飛んで来た場面。ちなみに、このあとメスに拒絶されていました。これは秒60コマ連写の中の1枚で、オスの翅の角度の良いものを選びました。このカメラにすっかり惚れ込んでいる私ですが、プリキャプチャー(お気に入りフォト選択)を多用するとバッテリーの消費が半端ではありません。今日も予備バッテリー2本を使い果たしてしまいました。
いっその事、エヴァンゲリオンみたいに(?)コードで繋いで動かすための外部電源を発売して欲しいくらいです。・・・弁当箱くらいの大きさで。
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先週に引き続いて交尾も見られたのですが、ツゲの繁みの向こうで翅だけ見えている状態でした。
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 写真B:サツマシジミ Nikon 1 V2 PD10-30mm
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昼前になると小雨が降り出しましたが、傘を持ってくるのを忘れていました。仕方なく退散する事にしましたが、バス停に向かって歩きだしたところ、サンゴジュの葉上でサツマシジミが雨宿りしているのを見つけました。
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サンゴジュは先週が満開でしたが、今日は殆ど散っていました。ここで見られるサツマシジミの食樹は何か、同業者の間で話題になるのですが、過去に豊橋公園で見られた個体も含め、サンゴジュもその一つだろうと思います。・・・もちろん、何の証拠も無いので、単なる仮説です。
しかしその場合、この時期に見られる個体は第何化かという問題があります。
図鑑によると越冬形態は幼虫又は蛹だと書かれているので、蛹で越冬してこれが第1化だとすると、蕾や花しか食べない幼虫はサンゴジュを食べていない事になります。
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バス停で待っていると、雨が本降りになりました。あー。(T_T)
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2015.6.13(土)愛知県 豊橋市 葦毛湿原
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●ヒメヒカゲと、サツマシジミの吸水集団
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このところ撮影のために車を使う事が多かったので、それを反省し、バスを乗り継いで葦毛湿原を訪れました。
朝から良い天気で、暑くなりそうです。2011年以来ヒメヒカゲを撮っていないので、今回はそれが第一の目標です。
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湿原に向かう木道を進むと、周辺の繁みや高木が切り開かれ、ごつごつした岩がむき出しになっていて驚きました。湿原も表土が剥ぎ取られ、あちこちに山積みになっていて、唖然としました。・・・こんな大規模な事をして大丈夫なんだろうかというのが、正直な感想です。あくまでも湿原を保全するためと聞きましたが、全体として良い方向に向かう事を祈るばかりです。
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さて、ヒメヒカゲですが、そんな心配をよそに、非常に数が多かったです。常に視界の中を1頭以上の個体が飛んでいる状態でした。長年の課題であった飛翔写真に挑戦です。
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 写真@:飛び立つヒメヒカゲ Nikon 1 V3 70-300mm
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まずは飛び立つ瞬間。イメージとしては、こちらに真っすぐ飛び立って左右の眼状紋を見せている写真を撮りたかったんですが、写真@はまずまず狙い通りです。
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 写真A: Nikon 1 V3 70-300mm
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前から思っていたのですが、彼らは周囲の草より高い所を飛ぶのを好まないだけでなく、わざわざ木の枝や草がトンネルのようになった部分をくぐりたがる(?)ようです。木道を横切る時も、輪になった草があれば急にコースを変えてくぐりに来ます。出来るだけ低い位置を飛ぼうとすると、自動的にそうなるのかも知れません。
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写真Aは、飛び立った後、ピョンと草の輪をくぐりましたが、これは偶然っぽいです。
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 写真B:サツマシジミ Nikon 1 V3 PD10-30mm
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帰り道、足元からシジミチョウの群れが飛び立ちました。どうやらルリシジミか何かの吸水集団を驚かせてしまったようです。しばらくすると数頭戻って来たので撮影する事にしました。・・・ふ〜ん?、これはまた、ずいぶん白いルリシジ・・・
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「デカルチャーッ!\(◎o◎)/!」
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それらは、ルリシジミではなくサツマシジミでした!。個人的にサツマシジミを見るのはこれが2度目で、吸水を見るのは初めてです。(写真B)
戻って来たのは3頭でしたが、その3頭を何とか画面に収めようとしたのが、写真C。
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この場所には他にワラジムシやらオサムシの仲間がたくさん集まっていて、なぜだろうと思ったら、辺りに腐った木の破片やキノコが散乱していました。察するに、腐った木の枝が昨日の雨で落ちてきたみたいです。
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 写真C:Nikon 1 V2 70-300mm
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追伸:湿原内の木道を歩くときは足元に注意しましょう。今日1日だけで、踏み外して転倒している人を3人見ました。
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2015.6.07(日)愛知県 某所
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●ミドリシジミ卍どもえ飛翔・3回目の挑戦
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5月31日、6月4日と挑戦して満足できる写真が撮れず、諦め気味のミドリシジミ卍どもえ飛翔ですが、もう一度だけ挑戦する事にしました。
これまでは自然光で撮っていましたが、こうなったら、連写とフラッシュを両立できる一眼レフを持ち出すまでです。
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休耕田に出来たハンノキ林に隣接する道路で、ミドリシジミが活動するのを待っていると、お爺さんが軽トラックでやって来て、畑から出た石や土を道に撒いて補修しはじめました。これは挨拶せねばと思ったので、本名を名乗り、道路から写真を撮らせてもらっていますと言うと、「道路から撮るには別に構わない。」と行ってもらえました。個人的にはこれで一安心ですが、付近住民と余計な摩擦を避けるよう、お互い気をつけたいものですね。
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今日は曇り空のためか、これまでよりミドリシジミの活動は早く、16:35に最初の卍どもえ飛翔が始まりました。
マニュアル露出+GN発光モード+連写の組み合わせで撮影・・・。
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 写真@:ミドリシジミ卍どもえ飛翔 Nikon D300s DX55-300mm SB-700
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う〜ん、色は出るのですが、なかなか両方の個体にピントが合いません。(・ω・)
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 写真A:ミドリシジミ卍どもえ飛翔 Nikon D300s DX55-300mm SB-700
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これくらいの距離だとピントの合う確率は高いんですが、秒7コマだと、なかなか両方の翅が良い角度になりません(←明らかに言い訳です)。
今回はせっかくフラッシュを焚いているので2頭とも翅が輝いて欲しかったんですが、このあたりは今後の課題でしょうか。というのも、現在、別種のゼフィルスについても遠征で撮れないか検討中なのです。
自然光オンリーの写真とどちらが良いかは好みの問題ですかね?。ちなみに、家族には今回の写真の方が綺麗だと言ってもらえました。
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またまた食事の時間に遅れそうになり、慌てて撤収。
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2015.6.06(土)愛知県 西尾市 いきものふれあいの里
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●ベニシジミを襲うアズチグモ
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この週末は葦毛湿原へ出かけようとしていたのですが、今日は天気も良さそうだし、大勢の人が来るんだろうなあ・・・と考えると気が重くなり、反対の方角へ出発する事にしました。
今回訪れた「西尾市 いきものふれあいの里」は、4年ぶりの訪問です。
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 写真@:キアゲハ Nikon 1 V3 70-300mm
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 写真A:モンキアゲハ Nikon 1 V3 70-300mm
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園内はアヤメ(?)の写真を撮りに来たカメラマンや家族連れがいましたが、それ程の人出ではありませんでした。
草刈りが丁寧過ぎるくらい行われているのが気になりましたが、蝶が良く集まるポイントはアザミやヒメジョオンが残されていて、ナミアゲハ、キアゲハ、アオスジアゲハ、モンキアゲハ、ナガサキアゲハ等のアゲハ類や、ベニシジミなどが来ていました。ベニシジミは新鮮でしたが、アゲハ類は汚損したものが目立ちました。
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それらを撮影していて、今日もまた驚くことになったのが、写真B〜Fの場面。
ベニシジミが急に飛び立ったので画像を再生してみると、アズチグモが襲いかかっていました。
・・・飛びかかろうとするアズチグモの姿が恐ろしいです((((゜Д゜)))。
ベニシジミは間一髪のところで逃げる事が出来ました。
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 写真B:のんびり吸蜜していると・・・  写真C:ムムッ!
 
 写真D:ギャ−ス!蜘蛛が!蜘蛛が!(私の声)
  
 写真E:ひえ〜!           写真F:危ないところでした。
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2015.6.04(木)愛知県 某所
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●ミドリシジミを襲うツバメ
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日曜日の結果に満足できないので、仕事を早めに切り上げ、帰りに寄り道してミドリシジミを撮りに行きました。仕事の方は、このところようやく一段落です。
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現場に着いたのは16:30ごろでした。ミドリシジミは既にハンノキや近くの木の梢に陣取っている個体が多かったです。16:45になると近くを飛ぶ別種の蝶や蛾を追いかけるようになった・・・と思ったら、16:47最初の卍飛翔が始まりました。
谷間を飛ぶオスの微妙な色合いを出したくてあえて日陰で撮影したのですが、薄曇りで空一面が白かった先日より、晴天の今日の方が露出が厳しかったです。
1/1600sのシャッターを確保できるようにISO感度を6400まで上げましたが、急激にノイズが出る結果となりました。(写真@A)
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 写真@:ミドリシジミ卍どもえ飛翔 Nikon 1 V3 70-300mm(トリミング)
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 写真A:ミドリシジミ卍どもえ飛翔 Nikon 1 V3 70-300mm
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せっかく再挑戦したのに、さほど変わりばえしない写真しか撮れませんでしたが、驚いたのが、高い所を飛ぶ卍飛翔を撮った、写真B〜Dの場面。
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「・・・あれっ、今何か横切ったぞ。」
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と思って画像を再生したら、何とツバメでした。ちなみに秒30コマ連写なので、各写真の間隔は0.033sです。(ひどいピンボケですんません。OTL)
どうやら彼?はミドリシジミを狙っている様子。という事でツバメの行動を観察していると、上空を旋回していて、ミドリシジミの卍飛翔が木よりも高い位置まで来ると急激に方向転換して襲いかかるのでした。最初からミドリシジミを狙っているのか、蚊などを狙っていてたまたまミドリシジミがそばに来た時だけ襲うのか、よく分かりません。
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もっとちゃんとした写真を写そうと何度かチャレンジしたのですが、結果はこれより悪かったです。 ○))))TL
風があるためか、あるいは時間が遅くなるとそうなるのか、ミドリシジミの飛翔が長続きしなくなって来たところで撤収です。
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