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2012年1月 
2012.01.28(土)愛知県 豊橋市 豊橋公園
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●ウスバフユシャクの交尾
 
 Nikon D300s Micro105mm 内蔵フラッシュ(自作ディフューザー)
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今年の冬は空前のフユシャクブームが到来している管理人です。
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東三河の平野部ではどうやらこの時期がウスバフユシャクの発生のピークと思われるので、まだ見ぬ雌を探しに豊橋公園に出かけました。
桜の幹を舐めるように探して行きましたが、雌はおろか雄も見当たりません。藁にすがるような気持ちで先週イチモジフユナミシャクを見つけたポイントに向かうと、近くの人工物にとまっている雄が見つかりました。こんな所にいたよ・・・と思ったら、翅の後ろの方に何かくっついています。
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「・・・ムムッ、これは!?」
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何と、くっついているのは雌で、昼間っから交尾中でした。
ウスバフユシャクの交尾は夜間に行われますが、ネットの情報を拾い集めてみると、気温が低過ぎるなどの条件により、翌日までそのままの体勢でいる事があるようです。初めて見るウスバフユシャクの雌は非常に小さく、これは人工物の上でないと、私の眼力で見つけるのは至難に思えました。
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他にいないかと探したところ、近くのカエデの幹で産卵を終えた(お腹がペシャンコな)イチモジフユナミシャクの雌を見つけました。あとで紋様を見比べたところ、先週とは別の個体でした。場所は幹の南側、細かいコケの生えた所でした。これまで桜ばかり探していましたが、これからは他の木もチェックする必要がありそうです。街灯の近くでは雄の死骸がいくつか見つかりました。そろそろイチモジの季節も終わりでしょうか。シロオビフユシャクは、全く見られなくなりました。
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2012.01.22(日)愛知県 豊橋市 豊橋公園
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●イチモジフユナミシャク・その2
 
 Nikon D300s Micro60mm Gitzo G226
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昨夜まで雨が降り続いていましたが、徐々に晴れ間が広がってきたので昼から豊橋公園に行きました。今日はズルをして、三脚を運ぶという理由で車利用です。
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まずは先週見つけたキノカワガ・・・2頭のうち1頭が居なくなっていましたが、新たに2頭が見つかりました。木の幹が雨で濡れて黒っぽくなっているので、ガの姿が非常に目立ちました。ムラサキシジミとウラギンシジミはさらに数が減って、それぞれ3頭と2頭になっていました。どこかに移動したのかと思いましたが、見つかりませんでした。
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フユシャクは、新たにウスバフユシャクの雄が1頭見られました。豊橋市近辺のフユシャクの出現時期は、シロオビフユシャクとイチモジフユナミシャクが12月末ごろから見られ始め、ウスバフユシャクが少し遅れるようです。その後は2月の後半にクロテンフユシャクを1度だけ見た事がありますが、他の種類はまだ見た事がありません。
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今日はこれくらいかなと思いながら、ふと歩道の手すりに目をやると、イチモジフユナミシャクの雌がとまっていました。黒い手すりの上なのでその青白さが一層引き立ち、「冬の妖精」という言葉が頭に浮かびました。
最後にいい事があったよと思いながら撮影していると、ヒップホップ系(?)な感じのカップルが「なに撮ってるんですか?」と聞いて来ました。教えてあげると2人とも「すげ〜!、マニアックすぎるwww」と笑いながら去って行きましたが、すぐに戻って来ました。・・・何かと思ったら、
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「撮影しているところをケータイで撮らせて下さいwww」
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・・・リクエストにお答えして、ファインダーを覗いているところを撮ってもらいました。
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2012.01.14(土)愛知県 豊橋市 豊橋公園
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●イチモジフユナミシャクの雌と雄
 
 雌:Nikon D300s Micro60mm 内蔵フラッシュ(自作ディフューザー)
 
 雄:Nikon1 J1 10−30mm
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性懲りもなく豊橋公園にフユシャクを探しに行きました。
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先週イチモジフユナミシャクの雄を見つけた近くに、食樹の一種であるソメイヨシノの古木があります。その周りを捜索したところ、枝が分かれている所に小さな白い綿のようなものがあるのが目につきました。何だろうと思ってよく見ると・・・
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「ウキキーッ!」
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それこそ、探していたイチモジフユナミシャクの雌でした。桜淵公園で見て以来3年ぶりの再会です。なぜ綿のように見えたのかと思いましたが、退化して短くなった翅と体の模様からフワフワした印象を受けたようです。お腹が膨らんでいるので、産卵はまだのようでした。他にも居ないかと探したのですが、雌はこれ以外には見つからず、副産物(?)としてキノカワガが2頭見つかりました。
雄はトイレの壁で1頭見つかりましたが、一度灯火に魅かれて来た雄は雌にめぐり合う事が出来るのでしょうか?。ちょっと心配です。
・・・それにしても、あらためて見てみると、この2枚の写真が同一種だとは、生物の進化というのは凄いものです。
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越冬中の蝶は、ムラサキシジミが5頭から4頭に、ウラギンシジミが4頭から3頭に減っていました。残りの個体も向きが微妙に変わっていたりするので、暖かい日に移動したのだろうと思いますが、小鳥たちが枝から枝へと渡りながら餌を探しまわっているので、その犠牲になったのかも・・・。実際に双眼鏡でエナガの群れを見ていると、何やら蛾の幼虫らしきものを捉えて食べていました。彼らとて、生き残るために必死です。
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2012.01.08(日)愛知県 蒲郡市蒲郡緑地公園 → 豊橋市豊橋公園
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●ムラサキツバメ越冬集団・その後の後の後
 
 Nikon D300s VR105mm(トリミング)
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このところ半日しか時間がとれない事が多かったのですが、今日は1日時間が出来たので、久しぶりに蒲郡市のムラサキツバメ越冬集団がどうなったか見に行きました。
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公園前の空き地には大勢の人が集まっていて、駅伝大会が行われようとしていました。公園内はと言うと、相変わらずグランドゴルフのお年寄りで賑わっていました。
そのプレーの合間を縫って「B集団」の様子を見に行くと、たった1頭になっていました。早速撮影しようとしたところ、「・・・望遠ズームが無い!」
思い出してみれば、フユシャクの撮影に向け、望遠ズームを105mmレンズに入れ替えた記憶が・・・。仕方ないので大幅にトリミングです。
他の連中はどこに行ったのだろうと、近くを探しましたが、これ以外に姿はありませんでした。ともあれ、これで越冬集団の誕生から消失まで一連の確認が出来たわけです。
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豊橋に引き返して昼食をとり、市電に乗って豊橋公園に寄り道。
ムラサキシジミ5頭とウラギンシジミ4頭の位置は、ほとんど変化なし。アケビコノハはいなくなっていました。フユシャクは、イチモジフユナミシャク1頭とシロオビフユシャク4頭が見つかりました。ただし、全て雄です。雌も探してみたのですが、全くの無駄でした。(T_T)
翅が退化して奇妙な姿をした雌は、これまで3,4年探して2頭しか見つけた事が無く、非常に効率の悪い仕事です(見つけた時の感激も大きいのですが)。何とかしたいところですが、これは永遠の課題かも・・・。
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2012.01.03(火)愛知県 豊橋市 豊橋公園
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●アケビコノハ越冬中
 
 Nikon D300s Micro60mm 内蔵フラッシュ(自作ディフューザー)
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新年あけましておめでとうございます。
ここ数年恒例になっているフユシャク探しに、豊橋公園へ出かけました。
公園内は犬の散歩をしている人がいるくらいで、人出は少なく、野鳥たちが落ち葉をひっくり返して餌を探していました。
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まずは昨年末に見つけた越冬組の蝶を見に行ったところ、2頭の小集団を作っていたムラサキシジミは1頭がいなくなっていました。付近を捜索したところ、高い所にある枯葉の上に移動していました。昨年末はその場所にいなかったので、移動したものと思われます。他の3頭は同じ場所にいました。ウラギンシジミ4頭も同じ場所で同じ体勢のままでした。
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目当てのフユシャクは、トイレの壁でシロオビフユシャクが1匹見つかっただけ。今年は発生が少し遅いのでしょうか?。他に何かいないかなと、あちこちをうろうろしていて、ツツジの植え込みに大きな枯葉が引っかかっているのが目につきました。
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「・・・???」
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うまく説明できないのですが、何か違和感が・・・。頭の中で「これは変だ」という警報が鳴っているのですが、何がおかしいのか自分でも分かりません。反対側に回り込んでよく見ると・・・。
「あ゙ー!!アケビコノハだー!。」
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思わず一人で叫んでしまいました(^^ゞ。本種の成虫はこれまでに1度だけ、豊川市の自動販売機にとまっているのを見た事がありますが、まさかこんな場所で出会うとは思いもしませんでした。アケビコノハは驚かせると翅を広げて目玉模様を見せる習性があるのですが、必死に越冬しているのに可哀想だと思ったのでそんな事はしません。無事に越冬できる事を祈って公園を後にしました。
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